次の日。


重い足取りで学校へ行くと、もう教室には未歩と香織が来ていた。


2人ははこちらを見てから、吹き出すように笑いだした。


私はそれを見て見ぬふりし、自分の席についた。


すると、足音が近づいてくるのがわかった。


「柚希、おはよ!」


話しかけてきたのは、未歩。


 え、未歩!


 どうして……?


私の中でいろいろと疑問がわいてきたが、一瞬、素直に安心してしまった。


「未歩……。」


「どうしたの?そんな浮かない顔して。」


私は、すべてが夢だったのかと思った。


やっぱり、私の勘違い……


だけど、安心してしまったのは本当にバカだった。


「み……」


「来なきゃいいのに。」


 え?


「学校、来なきゃいいのに。」


「おはよう」と言ってきた笑顔のまま、未歩の口から嘘のような言葉が出てきた。


「あ……」


「どうしたの?そんな浮かない顔して。ふふ、醜い顔。」


すべてが……夢ならいいのに。