この日はお互い口も聞かないまま一日が終わった。 次の日。 教室のドアを開けると、未歩と香織はもう来ていた。 2人はこちらに気づいたが、知らないふりをして楽しそうに2人で話を続けていた。 私は自分の席についた。 教室でぽつんと一人の私。 みんなは不思議そうな顔をしていた。 「喧嘩?」 「どうしたんだろ」 「あんなに仲良かったのにね」 私たちのことが他のグループで話題になっている。 チラチラと見られる視線。 初めて自分が、クラスで浮いていると自覚した瞬間だった。