永遠の傷跡~すべては弱い心から~




はじめは仲が良くて私たちはいつも一緒だったけど、だんだんと未歩と香織の仲が深まっていくのを少しずつ感じていた。


でもそれはいいことで、私たちの仲が深まっていっているのと一緒なんだと思っていた。


でも、薄々感じていた。


それは違う。


深まっていってるのは、未歩と香織。


私は入っていない。


って。


でもそんなこと考えたくもなくて、「そんなことない」、「私だって仲に入ってる。だって友達だもん」なんて思っていた。


だってそうじゃない?


私と未歩は、香織と出会うまで1年の頃からずっと一緒だった。


2年になって、香織と仲良くなってからも未歩とは仲が良かった。


香織とだって仲良くなって、3人仲良くできていた。


疑うことなんて絶対しなかった。


でも、今回は違う。


何かが違う。


鈍感な私でも、空気が違うことぐらいには気づく。


気づきたくなくて、自分の気持ちをずっと誤魔化していた。


「友達だから大丈夫」


「友達だからずっと仲良しでいられる」


そうやって未歩と香織に距離を置かれていることに気づかないフリをして、私はいつも通りにしていた。


だからこそ、今まで気づかないフリをしていた違和感に気づいてしまったから急なことに感じてしまう。