数日後。
「未歩!香織!おべんとたべよっ!」
笑って話しかける私に対する2人の反応は、どことなく冷たい気がしていた。
“気がする”だけだから、大丈夫!
私だって話に入れば、みんなと盛り上がれるはず!
「でさー、昨日家でねー!」
「えーやばいじゃん!それでどーしたの~!?」
2人の話はどんどん進んでいく。
私は2人とお弁当は食べているものの、一人で黙々と食べているだけだった。
一人でいるようなものと一緒な感じがしてしまっていた。
だ、だめだめ!話に入らないと!
私が話に入らないから、きっと話が進んじゃうだけだ!
私の自意識過剰なだけかもしれないし!
そう思って私は、未歩の話題に入る。
「大変だったんだね~!」
「うん。それでねぇっ……」
……え?
今、私のこと、流したよね?私、流されたよね?
私の反応は、香織とは特に変わらない。
なのに、私にはまるで入ってくるなって言われているような感じに思えて、少し戸惑った。
“気のせい”
“勘違い”
“思い込み”
そう自分に言い聞かせていた。
そう、思いたかったから。