ある日。
「ゆーずき!今日放課後遊ばない?」
未歩が私に言ってきた。
「いいよー!どこ行く?」
私は即答えを出して、2人で遊びに行くことになった。
香織は、用事があるみたいで先に帰っていた。
「学校から少し歩いたらある○○駅の近くに、新しくカフェができたらしいよ!行ってみない?」
「あ、それ、誰か言ってた気がする!行ってみよっか!」
そうして、未歩が言っている新しくできたカフェに向かうことにした。
いろいろ話しながら歩いていると、すぐに目的地に到着した。
ここのカフェは、学生が買いやすい値段で、メニューも選びやすかった。
私と未歩は冷たいカフェオレを頼んで、それを飲みながら学校の話や家の話をしていた。
「も~うちの親うるさくてさ、この間のテストの点数だって、ちょ~っと悪かっただけですっごい怒るんだよ!「もうちょっとで受験生に近づくのに、高校行けなくなるよー!」だなんて、受験生までまだ先の話なのにねぇ~。」
未歩が、両腕で頬杖をつきながら自分の親のモノマネをする。
そんな未歩が面白くて、私はクスッと笑ってしまった。
「うちもだよそんなの~。大げさだよね!まぁ、どこの親もそうなんじゃない?」
「そうかなぁ。うちだけ厳しい気がする……。もうっ!あんまり怒ると家に帰ってやんないんだから!」
「とか言って~。行くあてもないくせにぃ!」
「うっ……。逃げられない運命なんだね……。」
「まぁまぁ、この夏も、一緒に遊ぼうよ!来年は受験勉強で忙しくなると思うし。今年思いっきり遊ぼ!」
「そうだね柚希!!」
未歩が私の両手をバッとつかんで、うれしそうにそう言った。
「あ、もう行く?」
未歩の言葉で、私たちは店を出ることにした。
そして、いつもの帰り道で帰って、いつもの曲がり角で未歩と別れた。

