「早くしろよ」
そう言われ、私はゆっくり席を立った。
「はーやーく」
急かされた。
「はーやーく、はーやーく、はーやーく、はーやーく、はーやーく」
手拍子と共に言われる言葉。
「おっ?何やってんのー?」
次第に仲間が集まってくる。
ざわざわし始めた。
「まぁいいから。私たちと一緒にやろうよ」
二ヤッと笑う二人。
すると二人増えて、私がその頃には机をどけて真ん中に座った頃だった。
手を付く頃にはもうほとんどが私をからかっていた。
やってないひとは見てみぬふりをしている。
「はーやーく」
私が土下座しようとした、その時…。

