和菓子のはなや

………………沈黙。







……ていうか花谷さんって全然笑わないし必要なこと以外喋らない……




早くお客さん来てーーーー！！！！




私はエプロンをギュッと握って扉の外を見た。



すると小さな人影が。




お客さん！！思いは通じた！！！



私は扉が開くと同時にいらっしゃいませ！！と元気な感じで言ってみた。




すると入ってきたのはおばあちゃん。腰が丸まっていて、手には小さな丸いカバンを持っている。




「あんれぇ、可愛らしいお嬢さんだねぇ…」



ニコニコとしたままこちらに近づいてきた。




私はペコッとお辞儀をして、「今日から働かせていただいてます。」とおばあちゃんに言った。



「そうかい、頑張ってねーこんな可愛い子がいると基ちゃんが喜ぶなー」



……基ちゃん？？？




私はキョトンとおばあちゃんを見つめる。



だけどそのおばあちゃんは花谷さんのことをニコニコしながら見ている。