春夏秋冬キミがいた

「ほーら、何も言い返せないじゃん。自覚してんだろ?」

「…分かんないよ…。恋したことない海斗には。何も…。」

震えた声で小さく言う。

「んー?何て言った?聞こえなかった。」

「……海斗には何も分かんないよ!!」

無意識に勢いよく立ち上がると、椅子がガタンと大きな音を立てて後ろに倒れる。
突然の大声に、にぎやかだった教室が一気に静かになる。