「急にごめんね?……へへっ」
そこには、照れた顔をしながらにっこり笑っている君がいた。
私が完全にフリーズしていると、君が話し始めた。
「……昨日さ、バレーのOB戦いたよね?俺見に行ったんだ。」
「……え、あ、うん、」
「そん時、すぐ分かったんだよね。
浅川あゆって子の事。」
……えっ
……私の事が?
「実はさ、一回だけ男子と女子混合バレーで見たんだよね。
俺っち学校と戦う時小さいのに頑張ってて、しかも俺と同じ左手でさ。」
「……うん」
「バレーって身長じゃん?
俺小さい方だから色々不安だったんだよね。
でも君を見てたら何だか頑張んねーとって思えたんだ。」
「うん」
「まぁ、なんつーか、ホームの反対側に自分の好きな子がいるのに話せないって辛い事なんだよなー。
しかも俺の事見向きもしないし。
だから、連絡先だけはゲットした」
……え?
私は君が話す言葉を理解できなくて、頭の中がぐちゃぐちゃになってきた。
「……えっ、ちょっと待てよ……」
しばらくの沈黙の後君が急に焦り始めた。
「あっ、やべっ、俺勢い余って余計な事を……ご、ごめん!さっきの忘れて!
もう少し距離が縮まってから……」
「忘れないよ」
「え?」
「私も、君の事ずっと見てたし。
名前は知らなくても、左利きって事は知ってるよ?」
「……嘘?まじ?」
「まじ」
「……えっ!?えっ!?」
「焦りすぎだよ」
私は面白くて、思わず笑った。
「……どーしよ。嬉しい」
「私も」
「あ、俺の名前は佐伯 李来」
「そーなんだ。これからよろしくね」
「おう!よろしく」

