よろよろと後ずさりして顔を上げると、そこには荷物を抱えたまさかの佐伯の姿があった。
「あ」
驚いて目を見開く佐伯が声を出す。うお、マジで!俺らまたぶつかった?何と二回目だぞ、この痛みも。俺は頭を押さえながら苦笑してしまった。
「・・・俺達、よくぶつかるな」
「横内君。・・・あの、またごめんね。あたしが走ってて」
慌てたような佐伯がわたわたとそう言う。なぜこんな所に佐伯がいるんだろう。しかも、今日は土曜日なのに学校にいる。そう疑問に思いながらとりあえずと口を開いた。
「いや。前みてなかったのは俺も同じだから。――――――――あ」
言いながら彼女を見て、その腕に抱えている荷物に目が行った。その時俺の目に飛び込んできたのは、真っ青に染まったエプロン。
一面の青だった。
・・・わあ。
へ?って佐伯が素っ頓狂な声を上げる。だけど俺はしばらくそのエプロンから目が離せなかった。何度も塗り重ねられたような青、それは、まるで・・・。
ハッとした。彼女が驚いたままの表情で俺をじっと見ていることに気がついたからだ。うわ~、うわ~!ちょっとやばいかも、俺!どこいってたんだよ一人でさ!
急いで言葉を探す。そう、だから、その色に驚いたんだよ、ええっと・・・ほら!
「・・・・すげー青」
とりあえず出た言葉がそれで、ますます恥かしくなる。だから急いで視線をそらして天上世界を指差した。
「あの空と、同じだ。スカイブルーってやつ」



