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「よし、礼!」
「ありがとうございましたっ!」
一同がコート内で整列して、帽子をとって挨拶をする。そのありがとうございました!も、するすると青空に吸い込まれていきそうだった。
なんせ、力が出なくて。声を張り上げる気力など残ってなかった。
対校試合は結果的に負けてしまったのだ。
シングルスは2勝、そして負けは3戦だった。ダブルスは散々で、1年と組んだ俺は相手の1年コンビにあっさりと叩きのめされた。双子なのかと思うほどに息のあったコンビで、聞けば中学からダブルスでコンビを組んでいたらしい。
・・・なんでその学校に?再び、だ。全く。もっとテニスが強い高校へ行けよ、お前ら~。
とにかく最速かってくらい早くついてしまった勝負に、俺とパートナーの1年の野田は泣くことすら出来ないざまだ。隣で先にやっていたダブルスも負け気味だと知っていたから何としても耐えなければならなかったのに。勝たないといけなかったのに。
負けた。
それも、かーなり無様に。ほぼストレートで潰されたのだ。
最後にあっちの生徒が一人足を痛めたとかで病院いきで、普段なら試合のあとも練習を一緒にするのだけどそれもなくなってしまったのだ。
そして、無言が支配するバスにのって俺達が自分の学校へと戻った時にはまだ昼間の太陽が元気な時間だった。



