ほんの3ヶ月前まで全く関心のなかった恋愛に、ここまで自分がはまるとは思ってなかった。だけどよく考えたら何でも始めて3ヶ月くらいが一番面白いっていうし、きっとそういうことなんだろう。
好きだなって凄く感じる時期。
あの子が何をしてても、その姿をぼーっと見てしまう時期。
近寄って触れたくてたまらない時期。
あの頬とか、手とか、髪とか―――――――――
その時、冷え切って重くなっているだろう屋上の入口ドアが、がちゃっと音を立てた。パッと振り返るとそこにはいつものあの子の姿。思わず、あ、と声を出していた。
「来た来た。もう今日はこないのかと思ったー」
そう声をかけるとびっくりした顔で俺を凝視して、佐伯が一瞬立ち止まる。
「え、ええ!?あれ?部活は?」
言いながら駆け寄ってきた。はははは、驚いてる驚いてる。俺は笑いながら答える。
「コートの問題で、なくなったんだ、昼練。弁当食べたらここに来るかなって思って待ってたけど中々こないから、もう戻ろうかと思ってたとこ」
「あ、そうなんだ~!メールくれたらよかったのに」
佐伯は一瞬悔しそうな顔をしてから、急いでポケットからカイロと買って来たばかりらしいホットジュースの缶を取り出した。
「温かいよ、飲んで飲んで」
「おー、さんきゅ。ううー、あったけー!」



