「もう、朝だな・・・。桜楽さんもそろそろ起きるかもだし、ご飯だけ作るか。」

部屋を出ようとした瞬間だった。重要な事に気がついてしまった。
桜楽は、服を破かれている。起きてきたとき、着るものが何もないのだ。寝てる今は、タクシー乗る前に洸が掛けた上着を身に着けてはいるが、ずっとこのままではいかないだろう。

「あー、ご飯は後でにして、先に着れそうな服を探すか。」

洸の身長は、平均より高い。それ故に服も大きいのだが、桜楽は、平均くらいの身長だ。どう探しても、丁度良いサイズはないのだが、我慢してもらうしかない。