表情をたまに変える洸は、片手は桜楽の手を握り、もう片方は桜楽の頭を撫でていた。そんな二人を眺めているのは、一枚の写真のみ。

その写真には、小学生くらいの男の子と女の子が、手を繋いで微笑みながら写っている。その二人は、とても仲良さそうな雰囲気だ。

(俺のせいだ・・・)

今桜楽が部屋にいるのは、洸が自ら望んだ事ではない。前々から食事できればいい。と感じてはいたが、その食事を実現させた日に、こんな事件が起きてしまった。
あの時の自分の発言を、洸は、かなり後悔していた。