そう言い残し、桜楽は、早歩きで歩いていった。

少し話をしたかった。だけなんだけどな。

(また逢えるしいっか)

洸は、意地悪ばかりじゃなくたまには、優しくするのもいいかもしれない。たまにだけど。

なんて考えていた。

結局住んでる場所も近いんだから。

逃げても無駄だよ。

たまには一緒に帰ろう。

だから

逃げないで。