矢野が言っているのは、あの事件のあとのこと。あのときこれから守ると言ってくれたのだが、矢野の言うよう私たちは、一時パートナー解消されており、一緒に行動することはもちろん、一緒に帰ることすら出来なかった。

「大丈夫よ。確かに一時パートナー外れてしまったけど、これからは、守ってくれるのでしょ?」

「ああ、約束は守るよ。絶対に。」

目の前のこの人は、私に対してはよく意地悪をしてくる男だけれど、そんな人が自ら守る。なんて言ってくれてる時点で、私は相当恵まれているのかも知れない。そう胸をドキドキと高鳴らせながら、考えていた。