ピンクパンサー



「それから毎日毎日学校にも現れないで!」


「何でー?」


「霊は大丈夫やけどビックリするやろ!」


「あっ、さよかー。
ほな行かへんけど学校までは一緒に歩こぉなっ♪」



そう言うと美奈は俺を厳しい目で見た。



「アホちゃうか!付き合ってた頃も一緒なんてしてへんかったやろ」



…“付き合ってた頃”?




「…もう付き合ってないん?俺ら」



美奈がこっちを見た。



「…ごめん。言い過ぎたわ。
…せやな。まだ圭太あたしのこと好きなんやろ?」


「…当たり前やん」


「ほなまだ付き合ってるわ」



美奈はニコっと笑うとまた歩き始めた。