捕えられた吸血鬼








「さあて、やっと苛め倒せる」




「…く、クラウス…」




「まさか覚えてない?アメリアが意識を飛ばす前に言った言葉」




「…え…っと…」




これは、覚えてない。と言うと助かる?
…でもクラウスって、そんなに……




「まぁ、いっか。覚えていなくても、こっちは結構苛立ってるんだ」




甘くないよね!!
ちょっとでも期待した私がバカだった!




「…ふ、服をダメにしたのは…悪いと思ってるよ…っ!でもあれは…向こうが攻撃したのが悪い…」




「……で?」



こ、っわ…っ


しかも笑顔でいうのがたち悪い。
そのくせに目は笑っていない。




「…じゃ、弁償する…」



「お金も持っていないアメリアがどうやって?」



「は…働く、とか…?」




「世間知らずのアメリアができるの?」




「…っ」



ああいえばこう言う。

普段クラウスに勝てない私が不機嫌MAXのクラウスに敵うはずがない。