捕えられた吸血鬼






そんな簡単にできたら、こっちも苦労してないよ!



それに…



「お母様の依頼…終わってるんでしょ?なら…別にそこに拘らなくても…」



どこから血を吸っても…同じと思うけど…



すると、クラウスははぁ…と溜息を吐いて…



「自分ができないからって言い訳しない」



「言い訳って…」



「それに、これは俺の願望なの。指よりも首筋の方が一気に血をあげれるし」



「そう…かもだけど…」



でも…まだ心の準備がほしいっていうか…まだ覚悟ができてないというか……



ああ…でも、覚悟決めないと、キスの理由…教えてくれないんだよね…?



どうしよう…っ



「大体、何年待たせてる気?心の準備ぐらい十分できる期間でしょ」



全く…とクラウスは呆れながらも、自分の手首に噛みつき、血が出てきたのを確認した後に私の口元にあてる。