カルーラさんは私の正体を知っている。
私が吸血鬼だってこと。
これからこの街で過ごしていくんだから、吸血鬼とバラした方が楽だというクラウスの提案。
ただし、聞かれた時だけでいいとのこと。
もし何かあれば自分が解決するから。とかも言っていたし…
だけど、純血というのは隠している。
未だに純血の血を狙う吸血鬼が現れるかもしれない。
だから、私はハーフの吸血鬼として過ごしている。
吸血鬼の気配を消す薬を飲めば、純血の気配も消えるし、定期的にセーファスさんから送られてくる。
それに、カルーラさんは私が吸血鬼だと知っても怖がらずに優しく接してくれる。
本当に…いい人。
「あ、そうだった。アメリアに言うことあったんだ」
「え?私に?」
何だろうと首を傾げると、カルーラさんはにっと笑う。