むっと頬を膨らませると、クラウスはやっぱりお子様と言ってきた。
お子様とか酷い!
クラウスの何倍も生きてるのに!
「それで、どういう服がいいの?やっぱりお姫様はドレス?」
「普通の服がいいです」
「だから、ヴァンパイアの普通がわからないんだって」
「…動きやすい服」
そう言うとクラウスは少し考え込み、あそこの店ならいいかも…と案内される。
それからちょっと歩いたところで、クラウスが立ち止まる。
「どう?この店」
クラウスが指差す方へ目を向けるが…
イマイチピンっと来ない。
確かに動きやすいかもしれない…ドレスよりは。
でもあんな可愛いフリフリは着ない!
私は首を振るとクラウスはちっと舌打ちをする。
「別にいいじゃん。今時の服で」
「あれは今時の服なの!?」
たとえ、あれが今時の服でも私は嫌だ。
第一、あんなフリフリ着たことない。


