「クラウス…!」
「用件だけ、言って」
今は無駄な話は聞きたくないし。という気持ちを込めながらノーマンにそう言うと、彼はぽつぽつと話し始める。
「……今日、司令官に呼び出されたんだ」
「は?セーファスに?」
「うん。しかも荷物を纏めておいてと言われて、てっきり長期出張なのかなと思って、言われた通りにしたんだ」
…で、司令官室に来てみたら、司令官に横にある給湯室に連れていかれて…そこで身を潜めていてと言われた。
なんで?と思ったけど、大人しく指示に従って待機していたら、クラウスが司令官室に訪れてきた。
クラウスが吸血鬼討伐隊を辞めようとしたこと。
故郷に帰ろうとしたこと。
クラウスがセーファス司令官に話した内容は全て聞いていた。とノーマンは話す。
…マジか……
俺…どれだけ気が緩んでいたのだろうか…
いつもだったら…気づいているんだけどな…
それに、セーファスしかいないと思ってたし、そんな作戦を考えていたなんて知らなかった。
……いや、でもセーファスならあり得る話だ。
……まぁ、会話を聞かれていたのは仕方ない。
今更どう言っても変わりはしないから。
だけど……


