「セリア、アメリアにちゃんと説明したの?自分の能力のこと。アメリアは混乱しているようだけど」
「言ってないわ。言うよりも体験してもらった方が早いかなと思って。それに、私の能力に興味を持たれたら困るのでずっと黙ってました」
そう言ってお母様は私の方へ顔を向ける。
「ごめんね、アメリア。びっくりさせちゃって」
「あ、いえ……でもどうやって…」
もしかして……今のはお母様の能力?
しかし…お母様の能力に興味を持つって……どういうことなんだろう。
未だに混乱していると、お母様……ではなくセーファス司令官が説明してくれる。
「セリアの能力はね、瞬間移動なんだ。好きなところを瞬時に移動できるから便利なんだよね」
「ちょっとお兄様!勝手に説明しないでください」
二人で言い合っている中、私はセーファス司令官の言葉に吃驚していた。