…しかし、サリー以外にも所々使用人たちが現れるから、玄関に辿り着くのに思ったよりも時間がかかってしまった。




サリーさえ動きを封じ込めば上手くいくと思っていたんだけどな…



それに……実はサリーだけじゃなくて、この屋敷にいる使用人全員が私の監視役なんじゃないの?


だって、みんな現れるタイミングが良すぎたもん。



本当…こういう時、能力を使えるようになってよかったと改めて思った。




はぁ…とため息を吐き、ここまで来るのに大変だったな…と思いながら、玄関のドアノブに手を掛ける。



これを開ければ、外に出られる。



だけど、正直言って王都までの道なんてわからない。


……セーファス司令官の気配を感じ取れば…いけるかな。



そう思いながら私は玄関のドアを開けた。