その人物を見送った俺は近くにある窓に近づき、空を見る。



「あとは…あの子、だけなんだよね」




クラウスを幸せにしてくれるのは、きっとあの子しかいない。



こんな勝手なことしたら、当然クラウスには怒られるんだろうけど。



でもね……俺は賭けてみたいんだ。あの子に。
だから、あの時能力を使う時間も長くした。



あとは…本人次第だけど…



「上手くいくといいけどね」



ふっと笑い、窓から離れて、机の上にあるクラウスの荷物を纏めて送る準備をする。