捕えられた吸血鬼






「いや、だから…意味がわからないって」



なんでそこまでするわけ?
セーファスはいい提案だと思っているんだろうけど、俺は納得できないし。



すると、セーファスは机の上に置いてある対吸血鬼用の銃をとり、俺に近づく。



そして俺の手を掴んで、手のひらにそれを置く。



「あの街を守ってよ。シンディと過ごしたあの街を」



いくら平和だからといっても、犯罪はあるんだから。というセーファスに俺は呆気にとられた後、ふっと笑う。



本当、その言い方はズルいよね。
そんなこと言われたら……断れるわけがない。



俺は手のひらに置かれているそれをぎゅっと握る。



「ここの部署…ブラックだね。人が辞めたいと言ってんのに仕事を与えるなんて」



「部下に対しての愛が重いって言ってよ」



セーファスは俺の意志がわかったのか、ふふと笑う。



「そして、さっきの言葉を返せ」


ついでにさっきの感動もな。



「えーやだよ。あの言葉はもう一生言われないだろうし。あれは俺の宝物にするよ」



「うるさい」



なに平気で宝物というのか。
聞いてるこっちが恥ずかしい。
頭大丈夫か?


もう絶対言わない。
言ってやらない。



俺は机の上から警棒をとって、対吸血鬼用の銃と共に懐になおす。