捕えられた吸血鬼






ああいえばこう言う。



大人しくあの街に帰らせてくれないかな。



……まぁ、でも…
セーファスには沢山助けられたし…



本当は…もうしたくなかったけど…




「セーファス」



セーファスの名前を呼んだと同時に俺は頭を下げた。


セーファスに頭を下げたのはこれで2回目。


そんな俺にセーファスは目を見開いて、かなり驚いている。



「今までお世話になりました。俺の人生…あんたがいなかったら…どうなっていたかわからない。あんたがいてくれてよかった。そして、沢山助けてくれてありがとう」




…すごく照れ臭い。
絶対…頰が赤くなってそう。


でも、最後にちゃんとセーファスにお礼を言いたかった。



こんなこと言うのは、最初で最後だからな。と言うように顔を上げると、セーファスは嬉しそうに口元を緩めていた。



「クラウスにお礼を言われるなんて…思ってもみなかったな…それに頭を下げるなんて、あの時が最初で最後だと思っていたのに…」



セーファスはすごく嬉しかったのか、ふふっと微笑む。



何だか…初めてセーファスの本当の笑顔が見れたような気がする。



そこまで喜ばれると……言ってよかった。なんて思ってしまう。