「ごめんね、アメリア。でも…これはクラウスのためだから」
クラウスも何か言うことないの?とセーファス司令官はクラウスに問いかける。
「…言っても無駄だと思うけど」
「いいから。何か言うことは?」
「…」
クラウスは少し複雑な表情をして、自分の髪を少し掻き乱しながら、私に近づいてくる。
「…クラウス…っ!」
私はクラウスに助けを求めるかのように手を伸ばす。
だけど、クラウスはその手をとってくれない。
どうして…クラウスは助けてくれないの?
私はずっとクラウスと一緒にいたいと言ったのに…、離れたくないと言ったのに…
どうしようもできないこの状況に私は涙が溢れ出る。
そんな私にクラウスは困ったような表情を浮かべる。