捕えられた吸血鬼






「ねっ?美味しいでしょ?」



笑顔でそう聞いてみるが、クラウスはスプーンを咥えたまま無言になってしまう。



…あ、やっぱりマズかったかな…?



味もそうだけど、この状況もやばい気がする。



どうする?
逃げる?



クラウスの行動に心構えて様子を見てみるが、クラウスは険しい表情で‘‘甘…っ”と呟き、舌打ちをするだけだった。



…あれ?
私に対しては何もしてこないの?


いつもなら…意地悪するのに….



呆然とその場で立ち尽くしていると、クラウスは未だに険しい表情で私を見る。



「…なに、そのアホ面」



「あ、アホ面って…!」



「次行くよ。時間が勿体無い」



そう言ってクラウスはこの場から離れるように歩き出し、私は慌ててあとを追う。



……おかしい。
今日のクラウス、おかしいよ。


何か変な物食べちゃった?

それとも…今日はたまたま機嫌がよかったの…?


…よくわかんないな…