だって…出張から戻って来てからはあまり外に出ていないんだもん。
外に出たとしても、それは警察本拠地に通っていたからで…
街に遊びに行くことはなかった。
「じゃあ決まりだね。外に行くときは帽子と薬を忘れるなよ。後が面倒臭いから」
「うん、わかっている」
まずそれがないと、私は昼の街には行けないし。
ああ….明日はどこに連れて行ってくれるんだろう。
すごく楽しみ。
わくわくとした気分で私はクラウスの手伝いをしながら、朝食の準備をする。
もう私の頭の中では、女性に会うことよりもクラウスと街に出掛ける方でいっぱいだった。