「その人とクラウスって…どんな関係なの?」
「………ただの知り合いだよ」
知り合い……なんだ。
彼女ではなく…ただの知り合い…
「また来週に王都に来るって言っていたから、その時に会えるよ」
「王都の人じゃないの?」
「違うよ。その人は王都から結構離れた街に住んでいるんだ。今は仕事の関係でこっちに来るらしい」
そうなんだ…
知り合いという割には、結構その人のこと詳しいじゃん。
…何だか胸がもやもやする。
「マジで!?俺も行きたい!」
飲み物を持って台所から戻って来たノーマンはさっきよりもテンション高めで、クラウスに近づく。
「ノーマンはダメ。大人しく仕事でもしてて」


