「本っ当…迷惑な奴。俺のこと嫌いならば、直接俺のところに来て勝負をすればいい話でしょ。わざわざ人間を巻き込まなくていいし、時間の無駄使い」
…と、クラウスは宿のベットの上で寝転がって溜息を吐く。
うん、それは私も同感。
簡単にいえば、ガリアの手の上で踊らされていたってことでしょ。
私たち(主に吸血鬼討伐隊)が一生懸命捜査を頑張ったのに…
「まぁ、今回は死人がいなくてよかったじゃん」
…とノーマンは大きな荷物を部屋に置いて、クラウスの言葉を返す。
ノーマンは傷が塞がり、無事に退院できた。
本当…元気そうでよかった。
いくら急所を外したからといって、刺さりたくはない。
痛いという問題じゃない。
ノーマンも苦笑いで、もう勘弁と言っていたし、誰だって傷は負いたくない。