捕えられた吸血鬼





「…まぁ、秘書の情報によると、ガリアはずっとこの街に滞在してるみたい。そして何か企んでそうだったから、それに乗ってあげようと思って。因みに今回の依頼はガリアが仕掛けたものだから」



「……は?」



え、どういうこと…?
あの依頼は…嘘だというの?


あまりにも吃驚して、間抜けな顔をしていると、セーファス司令官はくすくすと笑う。



「ここからは俺の想像だけど」



ガリアはわざとファリス・パーキンスとシアン・ネイラーに近づき、自分の能力を使って操る。


そしてファリス・パーキンスの通信機を使って、彼の母親に連絡して、ちらっと吸血鬼のことを話し、次の日からは連絡するのをやめる。



急に息子との連絡がとれなくなって心配する母親は、ふと吸血鬼のことを思い出し、襲われてしまったのではないか思って、俺たち吸血鬼討伐隊に依頼をした。