しかも、そのニオイはシンディが待つ家からだった。
俺はクラウスを置いて、慌ただしく家の中に入り、最もニオイが強いリビングへ向かう。
「!?」
リビングに広がる光景に俺は言葉をなくし、自分の目を疑った。
シンディはリビングに倒れていた。
彼女のお腹から赤い液体が流れており、床も広い範囲で赤く染まっていた。
首には吸血鬼の牙の跡があった。
「シ…ンディ…」
震える声で彼女のそばに近寄る。
そして俺は床に膝付き、シンディの頬に手を添える。
一目でわかってしまう。
もう…彼女が息をしていないことに。
そこへ遅れて帰ってきたクラウスが現れ、買ってきた本を床に落とす。
「かあ…さ…ん…?」
クラウスも目の当たりにする光景が信じられないようで、ゆっくりとこちらへ近寄る。


