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「ねぇ、セーファス。ちょっと買い物に付き合って」
「……え?」
当時、クラウスは12歳。
まさか、クラウスから誘われるなんて思ってもみなくて、一瞬動きが止まってしまった。
……明日は雨かな。
心の中でそう思いつつ、クラウスが俺を誘うなんて余程のことだろう。
「いいよ」
「じゃあ、早速行くよ」
そう言ってクラウスは玄関へ向かう。
すると、リビングからシンディが顔を出す。
「あれ?クラウス何処か出掛けるの?」
「ちょっとだけね。あ、セーファスも一緒だから」
え?と言うように、シンディは俺とクラウスの顔を交互に見る。
うん、この組み合わせは珍しいよね。
自分でもそう思うよ。
「セーファスも一緒なんだ…いいなぁ…私も一緒に行こうかな」
「ダメだよ。母さんは留守番してて」
クラウスがばっさりとシンディにそう言うと、彼女はえーとがっかりしたような声を出すけど、顔は笑っていた。
きっと…クラウスの考えなんてお見通しなのだろう。


