いくら抗いたくても抗えない、吸血鬼の性。
ずっと、血を飲むのに拒み続けると、理性をなくし人を襲うかもしれない。
たとえ、それが…一番大切な人でも。
「いいの?大切な母親を襲って…死なせても」
ベッドで寝転がっているクラウスに冷酷な目で見下ろし、挑発すると、彼は更に俺を睨みつけ、小瓶を奪い取りぐいっと中の物を飲み干す。
そして暫く様子を見ていると、クラウスは落ち着き、紅く染まっていた瞳は元に戻っていた。
「…っ、はぁ….さいっあく…」
クラウスはげんなりとした表情で、自分の口元をぐいっと手の甲で拭う。
「仕方ないよ。それが吸血鬼なんだから。そのうち慣れるよ」
「そんなの…慣れたくないね」
…と言われてもね。
嫌でも慣れてしまうよ。


