クラウスの部屋へ行けば、クラウスはベッドの上で発作に耐えているようだった。
ああー…ごめん、クラウス。
もう少し早く来るつもりだったけど、あまりにもシンディと過ごす時間が心地よくて。
なんて、心の中でそう言いながら、クラウスに近づく。
クラウスは苦しげに息を吐き、汗を流し、そして紅く染まった瞳で俺を睨みつける。
その瞳…
やっぱり、クラウスは吸血鬼だね。
まぁ、さっきシンディの記憶を覗いた時に確信していたけど。
「クラウス、よくここまで耐えたね」
そう言って、ポケットの中から赤い液体が入った小瓶を取り出す。
「…っなに、そ、れ…」
「何って、血だよ。人間のね」
あ…言っとくけど、人間は殺してないからね。
ちゃんとしたルートで手に入れた血なんだから。
それに、今の時代は吸血鬼にもルールと言うものがあるし。
……まぁ、昔はやばかったけど。
「血…って、そんな物…飲まない、と…いけないわけ……いらない…んだけ、ど…」
「初めて飲むんだから、まぁ…抵抗あるのは仕方ないよ。でも…その‘‘渇き”は血を飲まないと治らないし、ずっと我慢し続けたら、そのうち…理性をなくして、シンディを襲うよ」


