捕えられた吸血鬼







「わかったよ、シンディ。肝に銘じておくよ」



「うん、忘れないでよ」



シンディはそう言って、また俺の胸に寄り添う。


それから暫く静寂な時間が流れる。
すると、シンディが小さな声で俺を呼ぶ。



「…ねぇ、セーファス」



「ん?」



「一つだけ……お願いがあるの…」



「お願い?」



シンディは目を瞑り、俺に寄り添ったまま言葉を発する。




「…もし、私がいなくなったら…私の代わりに最後までクラウスを見守って欲しいの」



あまりにも真剣に言うシンディに俺は言葉を失う。



私がいなくなったら…って…



「シンディ…それはいつ頃の話をしてるの?」



「うーん…50年後ぐらい先の話かな」



えへへと悪戯っ子のように笑うシンディに、俺も気が抜けくすりと笑う。



「50年後って…」



「だって、どう考えても私が先にいなくなるんだし、忘れないうちにセーファスにお願いしようと思って」