捕えられた吸血鬼







彼女と話すと何故か癒されていく自分がいる。



不思議なものだね。
まだ出会って数分しか経っていないのに。



彼女に纏わりつく雰囲気そのものが優しいからかな。



「じゃあさ、今後は俺に頼りなよ。かなり暇を持て余してるから」



「ええ!?わ、悪いですよ!まだ知り合って間もない方に甘えるなんて」



「じゃ俺たち友達になろうよ。そしたら気軽に甘えられるでしょ」



にっこりと微笑むと、女性はポカンとしていたが、ふっと優しく笑う。



「優しい方ですね」



「え?優しい?俺が?」



そんなこと一度も言われたことがない。


俺に向けられる言葉は、大体‘‘怖い”なんだけど。


「はい。見知らぬ女にそんな言葉をかけてくれるし、助けてくれるから。……少々強引な部分もあるけど」



くすくすと笑う彼女に俺もつられて笑ってしまい、小さな声で呟く。



「…多分、キミだから…だろうね」



「え?」



「なんでもないよ。さて、まずは自己紹介しようか」



「あ、そうですね。私からしますね」



彼女の名前は、シンディ・スウェイン。


クラウスの母親だった。