「なーに?セオのことが聞きたいの?」
セーファス司令官は私の考えを察し、くすくすと笑う。
やっぱり、私はわかりやすいのだろうか。
「セオは…そうだね、俺の秘書…かな」
「秘書?」
「そう。俺に忠実な秘書。あの子も吸血鬼だよ」
ハーフのね。とセーファス司令官はそう言う。
「本当は上司である俺がノーマンを病院へ連れて行くべきなんだろうけど…」
セーファス司令官はそう言いながら、私の方ににっこりと微笑む。
「とりあえず、クラウスたちを宿に運ぼうか」
「あ、はい…」
私はちらりとガリアの方を見る。
「ガリアは…大丈夫、なの?」
「ガリアはいいよ。そのうち一人で動けるようになるだろうし」
何かあればすぐにセオを遣わせるから。とセーファス司令官は言うが…
何だか、ガリアの扱いが酷いような…
でも今回はガリアの自業自得だし。
「ほら、アメリア行くよ」
セーファス司令官の呼びかけに私は心の中でガリアに謝り、セーファス司令官と一緒に宿へ向かう。