「お前、まさか…新聞のこと知らねえの?」



「う、うん…本には載っていなかった」




そう言うと、男は溜息を吐く。



「お前、マシで箱入り娘だったわけ?まぁ、面白味があっていいけどさ」



男はそう言いながら、黒い液体を飲み干す。
その飲み物…何だろう…?





「そういや、朝飯って何もねえけど…普通はどんな飯を食うの?」




「…普通のご飯」



…に、血が混ざっていました。
もちろん、このことは言わないけど。




「いや、ヴァンパイアの普通の飯がわかんないんだって。…まぁ、いいや。どうせ市販のスープしかねぇから」




そう言って男は台所の方へ姿を消した。



え、なに…
もしかして、作ってくれるの…?



男の意外な行動にびっくりする私。


それから数分後にスープが入っているであろう器を持ってくる。