「…ん…」
目を覚ますと、普段明るくならない私の部屋が日差しによって、明るく照らされている。
どうして…日差しが…
……いや、違う。
ここは私の部屋じゃない。
ここは何処なのだろうか…
そう思っている時に、パッと目が覚めた私は隣にいたであろう男に目を向けるが、男の姿がない。
あれ…?
どこに行ったんだろう。
ベットから降りて、寝室のドアを開ける。
そして廊下に出た私は……取り敢えず右方向へ進み、目の前のドアを開ける。
すると、そこには大きな紙を広げて、何かを飲んでる男の人の姿があった。
男は私に気づいたようで、大きな紙を閉じる。
「寝れないという割にはぐっすり寝てたね」
「…寝てましたね」
朝の挨拶ナシにこの会話。
私はさっき男が見ていた大きな紙を覗き込む。
おお…っ、文字がいっぱい…
「へぇ…新聞読むの?」
「しんぶん…?」
「…は?」
きょとんとした私に顔を歪める男。
これは…マジな顔だね。
昨日みたいな楽しそうな顔じゃない。