そう考えていると、クラウスはノーマンの隣に行き、シアンさんの前に立つ。
「…じゃあ、俺からもう一つ」
クラウスは人差し指を立てる。
「一ヶ月前……御自身で変わった様子はなかった?」
御自身…?
…ってことは、シアンさん自身のこと?
なんでクラウスはそんなこと聞くの?
「…え、クラウス何言ってんの?」
どうやらノーマンも同じことを思っていたらしい。
シアンさんもクラウスの質問にかなり混乱している。
「いいから」
「え、…っと…」
クラウスが凄まじい笑みを浮かべるから、シアンさんは慌てて一ヶ月前のことを思い出す。
暫くしてシアンさんが唸っていると、あ…と言葉を漏らす。
「…そういえば、おかしい日…というか、記憶がない時がありました」
「……それ詳しく聞かせて」
「あれは確か…平日でした。朝から仕事で家に出たはずなんですけど…気づいたら夜で家にいたんです」
その日は仕事した覚えもないとシアンさんは言う。
だけど、次の日に職場の人に聞いたら、いつも通り仕事をして、定時に帰ったと言う。


