クラウスは私の頭にポンっと置いた後、私の横を通り過ぎ、シアンさんの家に向かう。
その時にふっと微かなあの匂いがした。
吸血鬼が最も敏感になる……血の匂い…
私はバッとクラウスの方へ振り向いた。
「アメリア、どうかした?」
私の行動に首を傾げるノーマン。
私は少し間をおいて、首を横に振る。
「……ううん、なんでもない」
気のせい…かな?
…もしかして、さっき急遽借りた宿で血を流したから?
でも洗い流してくるからって言っていた。
じゃあ……二手に分かれた時に、クラウスはケガを負ったとか?
でもクラウスはそんなヘマしないし…
は…っ!
もしかして…偶然出会った吸血鬼を始末したとか…
…うん、それなら納得する。
だって…あのクラウスだもん。


