捕えられた吸血鬼






「…警察の方ですか?」



「自分がそうですが」



ノーマンがそう答えると、男はおずおずと質問をする。




「あいつ…一ヶ月前から仕事に来なくなったんです…連絡しても返ってこなくて…」



「我々もその件で捜査中なんです。何か手掛かりがないか、こちらに訪ねたんですが…」



「…そう、ですか」



ノーマンの言葉に暗い表情をする男。
ファリスさんと仲が良かったのかな…




「…一ヶ月前、ファリスさんに変わった様子はなかったですか?」



少しでも手掛かりを掴もうと、ノーマンは男に質問する。



しかし、男は首を横に振る。



「…いえ、特には…あいつは彼女がいて、彼女と会う日だから嬉しそうに帰って行ったので…」



「…え、彼女…?」



ノーマンは男の言葉に目を見開く。



彼女って…シアンさんのことだよね…?



彼女と会う日だから嬉しそうに帰ったって…


じゃあ、シアンさんはファリスさんが失踪する前に会っていたということ?



ノーマンも何か考えている様子で自分の顎に手を添える。