捕えられた吸血鬼






「…あんまいいものねぇな」




「文句ばっかりだな。もうコーヒーでいいじゃん」



「それでいいよ」




結局クラウスはコーヒーのみらしい。



前に一度、クラウスにコーヒーを試しで飲ませてもらったけど…



私には無理だった。
あんな苦いもの、飲めたもんじゃない。



「アメリアは?何か食べたいものない?」



向かいの席に座っているノーマンにメニュー表を渡される。



因みに席は、私の隣にクラウスで、その向かいにコーネリア、その隣にノーマンが座っている。



「…えっと…」



ノーマンから渡されたメニュー表のページを捲るけど…あんまりピンとこない。




何が美味しいのかもわからない。