そう思っていると、クラウスはナイフを自分の首元にあてる。
「…え、」
何、してるの…
いつものように腕かと思いきや、今回は首元…
もし、そこを切ってしまったら……クラウスは…
「こうでもしないと…アメリアは動かないままでしょ」
「…じょうだん…だよね…?」
「…これが冗談に見える?」
クラウスはナイフを少しだけ力を入れると、切れたのか赤い液体がつぅ…と流れる。
その光景にどくん…と強く心臓が鳴る。
「な…っ、やめてよ…!」
私はばっとナイフを握っているクラウスの手を掴み、首元から引き離そうとするが、全くビクともしない。


