興味津々で森に入った者たちの話。



それは今から数百年前の話。



まだ、森の奥が吸血鬼の住処であることを知られていない時代。



森の奥には何があるのか。
興味を持った者は森の中へ入っていった。

しかし、二度と街に帰ることはなかった。



何せ森の奥は吸血鬼の住処。
安全なんて、全くない。

命の保証なんて、ない。


自ら餌として身を投げているものと同じ。



だから、森の中へ入った者は吸血鬼に目をつけられ、殺され、食用として扱われる。



時には、人間に恨みがあるのか拷問に近い殺し方をする吸血鬼もいた。



それから暫く続き、街の中では噂が広まった。



森の中は化け物が住んでいる。
一歩でも入れば咬み殺される、と。