「じゃあ、俺が第一号ってわけだ」
「何言ってるの…?私、やらないよ」
逃げ出そうとしても、クラウスは私の行動を察してか、私の腕を掴みグイッとクラウスの方へ引かれる。
「ちょ…っ、本当にやだ…!さっき血は貰った!」
「あれはほんの少しでしょ。前回はここ最近物騒なことがなかったから、今日までもっただけ。でも近いうちにまた戦いが始まる」
その時は必ずアメリアを巻き込んでしまう。
またそこで発作が起きてしまっても、きっとすぐには助けれない。
クラウスはそう言うけど…
「嫌なものは嫌!それに私が発作を起こさなければいい話でしょ?私が気をつければ…」
「どうやって?ベールの時はまんまとやられていたけど」
「それは…」
あ、あれは仕方ないと思う。……多分。
だって……あんな能力とは知らなかったもん。


