捕えられた吸血鬼








「…っ、好きにすれば…いい…」




「…は?」



「痛みつけたい、なら…っそうすれば、いい…殺したい、なら…そうしたら、いい…」



僅かな自由だったけど、でもあの屋敷から出れたんだ。



私はそれでもう十分なんだから…



ああ、でもまだ生きれたら、他の街にも行ってみたかった…




「…変な奴」



そう言いながらも、男は笑顔を浮かべた。



ああ、もうこれで終わりなんだ。




どんどん息が荒くなっていく一方、男は銃を額、ではなく私の後ろへ手を回す。




「ーーお前、気に入った」



「な……っ!」




後頭部を思いっきり殴られ、意識が薄れていく中、最後に見た男の表情は…



……歪んだような、とてもいい笑顔だった。